発見者のへバーデン医師の名をつけられたこの疾病は、主に人差し指から小指の第一関節に2つの結節（コブ）ができ、それが腫れたり傷んだりするもので、一種の変形性関節症です。

レントゲンで確認すると、関節の変形や出っ張り、棘などがあります。

第一関節は様々な行為をするために非常に重要な部分で、へバーデン結節が悪化すると箸を持つことも難しくなってしまい、日常生活を送ることが困難になる場合もあります。

現在のところ原因は不明とされていますが、指をよく使う人や肥満の人ほどなりやすいという傾向があります。

また、40代以降の女性に多いことから、女性ホルモンが関係しているのではないかという説もあります。

さらに、女性親族がこの疾病を持っている場合、体質が似ることから発症しやすいともいわれています。

へバーデン結節は安静にしていると痛みが緩和するため、つい普段通りに動かしてしまいがちです。

しかし放置して完治することはなく、第一関節への負担が蓄積されて徐々に悪化してしまうのです。

西洋医学ではへバーデン結節は原因不明であり、治療法も安静や痛み止め、テーピング、手術など対症療法になります。

しかし、東洋医学ではどんな症状に対してもその部分だけでなく、全身を診て原因を探ります。

へバーデン結節は指の異常ですが、患者様の全身を確認すると、首や肩、背中などのこりが多く見られます。

首から指先までは脊髄を通して神経が伸びているため、それらの部位の異常が手首や指に出やすいのです。

これはばね指も同様で、症状は違っても根本原因は同じと考えられます。

そこで当院では指の痛みの軽減だけでなく、身体の調整も行なっています。

まずは指の筋肉の傷を見つけ、MPF療法で修復していきます。

この療法は患部に直接刺摩擦や圧迫を加えることで血行を促進し細胞を修復していく方法で、筋肉が柔軟性を取り戻すことで関節への負担が軽くなることを狙っています。

痛みが治まってきたら、筋肉や骨格の矯正に入ります。

特に背中奥にある多裂筋は指の正常な動きに大きく関わっているため、その部分を中心に骨格や骨盤も整えていきます。

すると血管や神経が筋肉の圧迫から解放されて痛みがなくなってくるだけでなく、正しい姿勢を取れるようになるため首や肩、背中のこりも緩和していくのです。

さらに、特に肥満傾向にある人には食事管理や減量についてのアドバイスも行ない、より早く効果が出るようにしています。

タレントのキャシー中島さんはヘバーデン結節を放置したため、現在は両指8本に発症しており、22年経った今でも激痛で家事もままならないそうです。

そうなる前に、患者様一人一人に合った治療法で改善を目指す当院で治療を始めることをお勧めします。